【経営リスク】近隣を巻き込む「波及事故」の恐怖|工場の受変電設備トラブル

皆さん、こんにちは。埼玉県熊谷市を拠点に、地域密着で工場の電気工事や受変電設備の改修を手掛けている株式会社アルミックです。


「キュービクルの点検を後回しにしている」「まだ電気が点くから設備の更新は必要ない」とお考えの管理者様もいらっしゃるのではないでしょうか。結論からお伝えすると、老朽化した受変電設備を放置することは、自社だけでなく近隣地域を巻き込む「波及事故」を引き起こす重大な経営リスクとなります。


この記事で得られる3つの重要ポイントは以下の通りです。

多額の賠償責任を負わないためにも、波及事故の恐ろしさと対策をしっかり押さえていきましょう。

  • 波及事故の件数は年々増加傾向にあり、決して珍しい事故ではないこと
  • 事故を起こすと、近隣企業からの営業補償など莫大な損害賠償リスクがあること
  • 法定点検の不備には罰則があり、計画的な設備更新が不可欠であること


目次

  1. 自社だけでなく近隣を停電させる「波及事故」のメカニズムとは?
  2. 波及事故が引き起こす莫大な損害賠償と法的な罰則リスクとは?
  3. 恐ろしい波及事故を防ぐための保安管理と計画的な設備更新の進め方
  4. よくある質問
  5. まとめ




■ 自社だけでなく近隣を停電させる「波及事故」のメカニズムとは?

波及事故とは、自社工場の受変電設備(キュービクルなど)のトラブルが電力会社の配電網に逆流するように波及し、同じ電線を使っている近隣の他社や一般家庭まで停電させてしまう重大な事故です。


・波及事故が起きる主な原因と保護継電器(リレー)の役割

工場で高圧の電気を受ける設備には、万が一ショートなどの異常が起きた際に、電気を自動で遮断する「保護継電器(リレー)」という安全装置がついています。本来であれば、自社内でトラブルが起きてもこの装置が働くため、影響は自社内だけで済みます。

しかし、長年のメンテナンス不足でこの保護継電器が劣化して正常に作動しないと、異常な電流が電力会社側の変電所まで到達してしまいます。すると、変電所の巨大な遮断器が「異常事態だ」と判断して電気を止めてしまい、結果としてその変電所から電気をもらっている広いエリア全体が停電してしまうのです。


・統計データが示す自家用電気工作物における波及事故の増加傾向

波及事故は決して珍しいケースではありません。経済産業省の電力安全小委員会の資料によると、自家用電気工作物による波及事故件数は前年比で51件も増加しています。

この背景には、高度経済成長期からバブル期にかけて設置された古いキュービクルが更新時期を過ぎたまま稼働を続けていることが挙げられます。設備の老朽化は確実に進行しており、ある日突然、近隣一帯を真っ暗にしてしまうリスクが高まっているのです。


参照URL:

電力安全小委員会 資料




■ 波及事故が引き起こす莫大な損害賠償と法的な罰則リスクとは?

波及事故を起こすと、自社の操業が停止して利益が失われるだけでなく、停電させた他社から莫大な損害賠償を請求される責任を問われます。さらに、法令違反による罰則のリスクも伴います。


・近隣企業からの営業補償請求など社会的信用の失墜

もし波及事故で近隣の工場やスーパー、病院などを停電させてしまった場合、その影響は計り知れません。「生産ラインが止まって製品がパーになった」「システムがダウンしてデータが消えた」といった間接的な損害に対しても、莫大な賠償請求を受ける可能性があります。

弊社代表の木村も「電気は社会的インフラであり、それを止めてしまうことは地域の信頼を根底から崩すことになる」と警鐘を鳴らしています。賠償金が数千万円規模に膨れ上がり、企業の存続自体が危ぶまれるケースも実際に存在します。


・電気事業法に基づく法定点検義務と違反時の罰金規定

高圧受電設備を設置している企業には、電気事業法に基づく「保安規程の作成」と「電気主任技術者による定期点検」が義務付けられています。

もしこの法定点検を怠っていたり、点検で指摘された不良箇所を放置して事故を起こしたりした場合、法律違反として100万円以下の罰金が科せられる規定があります。単なる機械の故障では済まされず、コンプライアンス違反としての重い責任が問われるのです。


参照URL:

波及事故による損害賠償

法定点検・検査の実施義務




■ 恐ろしい波及事故を防ぐための保安管理と計画的な設備更新の進め方

波及事故を未然に防ぐためには、電気主任技術者による定期的な点検を遵守し、耐用年数を迎えた機器を予算取りして計画的に更新することが唯一かつ最大の対策です。


・目視では分からない機器内部の劣化を見逃さないための定期点検

キュービクル内の機器は鉄の箱に守られているため、外側から見ただけではサビや劣化が分かりません。内部の絶縁材が劣化していたり、ホコリが蓄積していたりする状態は、専門の機器を使った測定やプロの目視点検でなければ発見できません。

電気主任技術者から提出される点検報告書に「要改修」や「更新推奨」の記載があった場合は、絶対に放置せず、速やかに電気工事会社へ相談する体制を整えておくことが重要です。


・施工と保守を一貫して任せられる信頼できる電気工事会社の選び方

波及事故を防ぐための改修工事は、経験と技術が求められる専門性の高い作業です。業者選びの際は、単に費用が安いだけでなく、現場の状況を正確に把握し、不要な工事は省きつつも必要な安全対策をしっかり提案してくれる会社を選びましょう。

自社で高所作業車を保有しているか、地域に根ざして迅速な対応ができるかどうかも、工場のダウンタイムを最小限に抑えるための重要な判断基準になります。

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■ よくある質問

波及事故のリスクや対策について、設備管理者の方からよくいただくご質問にお答えします。


・波及事故による損害は火災保険でカバーできますか?

一般的な火災保険の「施設賠償責任特約」などでカバーできる場合があります。しかし、契約内容によっては「停電による他社の休業損害やデータの消失」といった間接的な損害が補償の対象外になることも多いです。万が一に備え、事前に保険の約款や特約内容を保険会社によく確認しておくことを強くおすすめします。


・波及事故を防ぐための「UGS」や「PAS」とは何ですか?

「UGS(地中線用ガス開閉器)」や「PAS(柱上気中開閉器)」は、どちらもお客様の敷地の境界付近に設置される保護装置です。お客様の設備内でショートなどの異常が発生した際、電力会社の変電所のブレーカーが落ちるよりも早く電気を遮断し、波及事故を食い止める重要な役割を持っています。


・点検で「更新推奨」と言われましたが、まだ動いているので先送りしても良いですか?

先送りは非常に危険です。外見上は問題なく動いていても、機器の内部では絶縁性能の劣化が確実に進行しています。そのまま使い続けると、ある日突然ショートして波及事故に直結する確率が飛躍的に高まっている状態ですので、早急な更新計画の立案が必要です。




■ まとめ

工場の受変電設備のトラブルが引き起こす「波及事故」は、近隣への停電被害と莫大な賠償責任を生む、経営を揺るがしかねない重大リスクです。法定点検の徹底と、古くなった保護装置や機器の計画的な更新が不可欠です。


株式会社アルミックは、埼玉県熊谷市を中心に年間300件以上の施工実績を持つ電気工事会社です。自社で高所作業車などを保有する機動力を活かし、キュービクルの改修や更新工事を適正価格かつスピーディーに対応いたします。


「キュービクルを設置してから20年近く経っている」「点検業者から改修を指摘された」という工場管理者様は、波及事故が起きる前にぜひプロにご相談ください。

現地調査の上、詳細で適正なお見積りを無料でご提案いたします。

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